ビールの歴史は非常に長く、紀元前3000年ごろまで遡ると言われています。ビールの起源は人類が農耕生活を始めたメソポタミアにあるとされています。当時のビールの製法は麦を乾燥して粉にしたものをパンに焼き上げ、このパンを砕いて水を加え、自然に発酵させるという方法だったようです。

ビールはその後、ヨーロッパでさまざまな変化を遂げ全世界へと広がっていきました。ビールの発祥は人々が田畑を耕すようになった新石器時代以降と言われています。また、ビールの語源についてはラテン語で「飲む」を意味する「bibere(ビベール)」が由来であるという説や、ゲルマン語で「大麦・穀物」を意味する「beuro(ベウロ)」が由来であるという説もあります。

ビールの製造に大事なホップは、ビールが誕生した新石器時代にはまだ使用されていなかったとされています。ホップがビールに初めて使用されたのはおそらく紀元前1000年頃で、ビールの製造法がコーカサスへ伝播し、その地の民族によって初めてホップが添加され、アルメニア人を通じてバビロンへ逆輸入されたのかもしれません。

中世に入るとビールはヨーロッパ各地に広がり、修道院で上等なビールが作られるようになりました。また、1516年にドイツで「ビール純粋令」が出され、大麦・ホップ・水の3つの原料以外は使用してはならないと定めることで、ビールそのものの定義を決定し品質維持向上に貢献しました。

近代に入るとビール造りが大きく進化し、ビールの種類も多種多様となりました。現在、世界のビールの売り上げトップを誇るのは、ベルギーの会社でバドワイザーを販売する「アンハイザー・ブッシュ・インベブ社(ABインベブ社)」で、その他にもオランダのハイネケン、デンマークのカールスバーグ、中国の華潤ビールなどがあります。

ビールは古代から現代まで、人々の生活に密接に関わりながら進化を続けてきました。その歴史を知ることでビールをより深く理解し、楽しむことができるでしょう。

投稿者 ashi2023