ボック
ボックはドイツ北部を発祥地とするビールのスタイルで、アルコール度数が高いことが特徴です。通常のビールのアルコール度数は4度から5度程度が一般的ですが、ボックはやや高い7度程度となっています。通常のビールと比較して濃厚な味わいが楽しめることから、冬に最適なビールとされています。
名前の由来
ボックビールの名前の由来には諸説あります。一つの説は、その発祥の地であるドイツ北部の都市「アインベック」が訛って「アインボック」となり、それがいつしか縮まってボックとなったというものです。また、「ボック」という言葉にはドイツ語で「雄ヤギ」の意味があり、ボックを飲むと若い雄ヤギのように元気になると言われたことからつけられたという説もあります。今でもボックのラベルには雄ヤギをあしらったものが多いのはそのためです。
ボックの種類
- トラディショナル・ボック:ボックの最も伝統的なスタイルで、17世紀頃に作られました。重厚な麦芽風味があり、液色は濃色です。
- ヘレスボック/マイボック:「淡いビール」を意味する「ヘレス」は19世紀ころに作られました。トラディショナル・ボックよりも液色が淡く、ドライで苦味も強いです。5月に飲まれることが多いので、「マイ(5月)ボック」とも呼ばれます。
- ドッペルボック:ドッペルボックは高アルコールで麦芽の甘味が強いです。アロマはトースト香が主体です。
- アイスボック:アイスボックはドッペルボックを凍らせて氷を取り除くことでアルコールを凝縮させたビールです。
- ヴァイツェンボック:ヴァイツェンボックは小麦を主原料として造られるのが特徴です。酵母を含むため、濁っています。アロマはクローヴ香やバナナ香があるが、ダークものからは通常のボック同様のトースト香もあります。
ボックビールは新鮮な状態で飲むことが最も重要で、その風味と香りを最大限に楽しむことができます。日本ではまだまだマイナーなボックビールで目にする事は少ないかと思いますが、もしも出会えた時は迷わずに試してみてください!